2/16~2/18の3日間、中学2年生は「仕事/働く」をテーマに特別活動を行いました。
1日目は「自分を知る」ために「レゴ®シリアスプレイ®」に取り組みました。
レゴ®シリアスプレイ®とは、レゴ®を用いて作品を創り、それを通じて自身の内観を語り合うことで、自身や他者の内観を可視化していくものです。
手を使いながら考えることで、自分でも見えていなかった自分が現れてくるそうです。
今回の作品テーマは、「自身にとっての幸せとは」「私の強み・弱み」「25歳の私」。
これらの作品を創り、仲間と語り合っていく中で、様々な幸せの形や自身の長所、将来像をイメージできるものにしていきました。
2日目は「社会を知る」ために5つの業界の方にお越しいただき、それぞれ希望する2つの業界に関して、社会人が考えていることや物の見方を体験するためのワークショップを行いました。
①広告業:
有名紅茶飲料のCM作成に携わった方にお越しいただき、CMについて見る側、発信する側の双方の立場からグループディスカッションを通じて分析しました。また、対象年齢によるCMの違いなどもお話しいただきました。最後には生徒全員が所持しているタブレットを活用してオリジナルCMを作成しました。映像編集や文字加工など、スマホやSNSとともに育ってきた「Z世代」の力を見せつけてくれました。
②旅行/観光業:
旅行会社の方にお越しいただき、旅行会社の魅力をお話しいただくとともに、修学旅行について企画する側の立場からディスカッションし、デザインしていきました。最後には「文大杉並高校2年300名/2泊3日/独自の目玉をつくる」を条件に、沖縄修学旅行を企画し、発表(コンペティション)してもらいました。
③スポーツ業
有名プロサッカー選手や子供たちにサッカー指導をしている方にお越しいただき、自分の好きなことを他者に教えることについてお話しいただきました。そして、人に教える体験をしてもらいつつ、言葉で伝えるだけではなく、実際に相手に体験してもらうことの必要性にも触れ、最後にはグループごとに「自分の好きなこと・得意なこと」を実際に人に教え合ってもらいました。
④環境ビジネス業
東京ビジネス外語カレッジの方にお越しいただき、環境問題や環境ビジネスについて簡単にご紹介いただきました。そして、グループごとに様々な環境問題は具体的に何が問題なのか、どのような対策が出来るのかをディスカッションし、最後には実現可能性も考慮しながら環境問題の解決につながるビジネスモデルを作成、発表してもらいました。ビジネスの実施場所や対象者など、大人が唸るアイデアも出てきました。
⑤財政/会計業
税理士の方にお越しいただき、税金など財政について簡単にご紹介いただきました。その後、歳入が歳出を上回る安定した財政を実現する方法についてカードを使ってアイデアを出し合い、最後には「あなたが国会議員だったらどのように国の借金を減らすか」ディスカッションしてもらいました。中にはお米税やゲーム税、インターネット税、外食税、独身税など様々な税金を設定するアイデアも出ていました。
3日目は「社会を創る・今を生きる」ために「仕事のやりがい」「生涯を通じた仕事のテーマ」について考えました。
特に「生涯を通じた仕事のテーマ」についてはOST(オープン・スペース・テクノロジー)とよばれるワークショップ手法を用いた活動を行いました。
はじめに人生をかけた仕事のテーマを思いついた人から学年全員の前で発表してもらい、その人をコーラー(提案者)として、賛同した人・貢献できると思った人とともにテーマに関してディスカッションする分科会を開催しました。
多角性・具体性・実現性がキーワードです。
その後、他テーマの分科会とも意見交換したのち、最後にはコーラーが学年全員の前でテーマに関して発表してもらいました。
非常に抽象的で、具体的なテーマを生徒に委ねるという、教員からすると挑戦的な活動でしたが、想像を遥かに超える真剣で熱い議論がなされていました。
3日間を通じて、「自分を知る」→「社会を知る」→「社会を創る・今を生きる」ための特別活動を行い、生徒たちは将来について具体的に考えるきっかけになったと思います。
このきっかけをもとに、今後も大人・社会人になるため、学習や行事など意欲的に取り組んでいってほしいと思います。
この3日間を力強く乗り越えていった中学2年生、今後の大きな成長に期待しています。