-DIARY-

杉並に見るグローバル化

DATE : 2017/5/23

こちらは本校増築棟の「緑化」されている壁面です。

 

 

初夏の日差しを浴びながら、彼らは生存競争を行っています。そもそもは「一種類の植物(名前は分かりません)」が植わっていたはずなのですが、その植物相は年々遷移し、今では様々な植物が根付いています。

皆さんは「ナガミヒナゲシ」という植物をご存知でしょうか?

Googleによる画像検索結果
https://www.google.co.jp/search?site=imghp&tbm=isch&q=%E3%83%8A%E3%82%AC%E3%83%9F%E3%83%92%E3%83%8A%E3%82%B2%E3%82%B7

理科教員である私ですが、今年になるまで「最近よく見るなぁ…」としか思っていませんでした。下の画像はつい先ほど撮影したものです。改めて探索したところ、本校の校門を出て数十mの場所にて「種をばらまく準備」をしている個体がありました。

 

 

「言わせる人に言わせ」れば、ナガミヒナゲシは「危険な植物」なのだそうです。詳しくは上記リンク先などをご参照いただくと良いでしょう。
私自身は「わざわざ駆除する必要はないのでは?」と考えます。それは「都会」に住んでいるからかも知れません。念のため申し添えますが、「生物種の意図的な拡散」などは、行わない方が良いに決まっています。動植物のむやみな移植や拡散は控えるべきでしょう。

日本では(他国でも同じかも知れませんが)、「外来生物」についての「被害報告」は多いですが、「海外流出生物」については、それほど気にしないような傾向があるように思えます。日本ではありふれている「クズ(葛)」や「コイ(鯉)」という生物たちは、海外においては「危険極まりない生物」と見なされている場合もあるそうです。

生物はそもそも「増殖する」ために生きています。

私自身は日本に生まれ、この地で40年以上生活してきました。特に「海外で生活しよう」と思ったこともありませんでした。
本校では、生徒も教員も「グローバル化」が進んできました。私自身も海外出身の先生方と協力しながら、「よりよい教育」を目指して努力を続けています。本校から巣立つ在校生は、生活の場を日本に求めるのか、海外へ出るのか、それは分かりません。

生活の場をどこに求めるにしろ、この地球という限られた世界で自分の得意な環境に身を置き、ナガミヒナゲシやクズのように「したたかに生きていく」ことは、生物として正しい生き方なのだろうと思います。